エンジニア風味 (Engineer-taste)

電子系エンジニアのメモ帳

外国人との遭遇

仕事の打ち合わせとか、学会参加とかで、たまーに新幹線に乗るのですが、東海道新幹線の最寄駅に『のぞみ』の止まらないので、時間が合えば『ひかり』に乗ります。
オリンピックも近いせいか、外国人観光客が増えたなという印象があるのですが、外国人用のJRパスは『のぞみ』に乗れないことになっているらしく、『ひかり』に乗ると、外国人率が妙に高いという状況になっています。
先日、『ひかり』に乗ったときも隣の席が外国人の若者(青年? 少年?)でした。
ガタイがでかく、しかも脚の前に大きいスーツケースを置いているのでかなり狭いようで、気を抜くとこちらのエリアまではみ出てきてしまい、とても恐縮していました。
スーツケースのタグなどを見たところでは、アメリカ中央部あたりから来ている感じです。20才前かな?という印象を受けました。
私は英語が苦手なので滅多に話さないのですが、暇でしたし、先方も暇な感じなので、話してみました。
「観光で日本にきているのですか?」
「そうです。初めての日本旅行です」
「日本語わかります?」
「ほんの少しだけ」
ふーん。
で、思いついたことがあったので、やってみることにしました。
「お名前は?」
「Mason(メイソン)と言います」
(※本人のプライバシーを考慮し、名前は変えてあります)
「それじゃ、あなたの名前を漢字で書いてみましょう。漢字ってわかります?(前の座席後方にある案内図を指さす)、これは東京ね、わかります?」
うなずく。
「えーとね、こんなふうですね」
持ち合わせの紙に、”名村” と書きます。
「漢字キャラクターは、それぞれに意味があります。”名”はname、”村"はvillageの意味です。OK?」
「ふむむ」
「別の漢字で書いてみましょう。("明尊"と書く)。”明”はbright、”尊"はpreciousです。どっちがよいですか?」
「こっちが良いです(”明尊”を指さす)」
「わかりました。これがあなたの漢字キャラクターによる名前です」
というやり取りをして、ついでに平仮名の『めいそん』、カタカナの『メイソン』も書いて、
「これは、あげましょう」と渡しました。
とても喜んでもらえました。紙一枚でこんなに喜んでもらえるなら、冥利に尽きるというものです。
インバウンド対策としても、なかなか有効な手段じゃないでしょうか。
英語圏やフランス語圏のような漢字を見慣れていない人々にとっては、「自分の名前が漢字になる」というのは、けっこうインパクト強いらしいです。
機会があれば、ぜひ試してみていただけたらと思います。
名前を漢字に変換するときに、気をつけなければならないこととしては、
・イヤな意味にならないようにする。例えば”命損”と当てると、「命を損なう」みたいなのでマズい。
・あとで日本語がわかる人に見せる可能性があります。そのときに、さっと読めるほうがよい。”名村”は下手すると”ナムラさん”になってしまうので、あまりよくないです。でも、とっさに漢字変換するのはなかなか難しいです。漢字の意味も不明なことがありますし。
あとは、無理に名前を聞くと失礼になることもあるので、そこは注意ですかね。
ちなみに、この手法は私の発明ではもちろんなくて、昔、職場の先輩がやっていたのを思い出して実行してみたものです。

そういえば、昨年、仕事関係で勤務先にインド人が来て打ち合わせをすることになって、英語で打ち合わせしたのですが、終わってから、ふと、思いついて、
「インドの言葉で何か言ってみてくれません? ”こんにちは”とかなんとか」
「☆Д◆∥」(こんな風にしか聞こえない。ナマステではなかったと思う)と言ってもらいとても楽しい思いをしたのですが、どうせならあのミミズののたくったような文字(すみません)で何か書いてもらえばよかったな、と今にして思います。また来ないかな。

”明尊くん”はなかなかの好青年でしたが、そうですね、服の袖でハナを拭かなければ、もっと男前だったと思います。花粉症だったのかも。
ちなみに家族で来ており、大阪に2泊したのちに、広島に行くそうです。うらやましい。